2008年12月25日

2020. 12 .8 501 The world this year

2020.12.8


501 The world this year 08.12.25

The economist誌には、毎週 The world this weekというページがあるが、年末最終号では、this weekでなく、this yearである。
内容の要約を紹介する。The economist 12/20-1/2日号。

今年は、もちろんglobal financial crisisがトップだ。
9月のリーマン・ブラザーズの倒産に始まり、Wall街の大企業は他社に吸収されるか,銀行の傘下に入ってしまった。
米国政府は議会を説得し、7000億ドルの救済資金を用意した。
米国、日本を始め主要国中央銀行は、ゼロ金利に向かって利下げをした。
株価は、BRICSが歯止めどころか加速役となり、世界的に暴落した。
失業が深刻化し、米国、日本、ユーロ圏は一斉にリセッションに突入した。
そして、Bernard Madoff が詐欺で逮捕。 
自動車big3が経営危機に陥る。
0il、commodity価格が急落。

経済以外でも、大事件が多い。
(米国)オバマと民主党の圧勝、(日本)麻生内閣の先行き不安 (英国)ブラウンの人気回復、(ロシア)プーチンの傀儡政権発足、(中国)オリンピック成功の陰にチベット問題と地震の打撃。それ以外の国でも、騒乱が続出した。
Georgia、Mumbai、Myanmar、Thailand、Iraq、Afghanistanなど、アジア地域が多い

The economist誌には、毎号 Leadersと題する巻頭記事がある。
毎号の表紙に大書された、そのタイトルの一部を引用する。
本誌は、よく事態の進行を追いかけている。

4/12-4/18日号 The great American slowdown
5/24-5/30   Inflation’s  back
6/19-6/25  Twin twisters (Fannie Mae、Freddie Mac)
7/26-8/1   Unhappy America
9/20-9/26  What next?
9/27-19/3  I want your money(Will Paulson’s plan work?)
10/4-10/10  World on the edge
10/11-10/17  Saving the system
10/18-10/24  Capitalism at bay
10/25-31   Into the storm (What will happen to the emerging economies?)
11/1-11/7  It’s  time (Mr Obama deserves the presidency)
11/8-11/14  Great expectations(Obama has won a famous victory)
11/15-11/21 Redesigning global finance
11/22-11/28  All you need is cash (Managing in the downturn)
11/29-12/5  Terror in India
12/6-12/12  The king and them (The royal role in Thailand’s chaos)
12/13-12/19  China and India (A tale of two vulnerable economies)

なまぐさいタイトルが続いたが、最終号の表紙を飾ったタイトルは意外である。
表紙の絵は、子供の天使が笑いながらギターを弾いている。
タイトルは、こうである。
12/20-1/2日号  Why we love music

1年間、苦闘した編集長の気持はよく解る。

  

Posted by kinnyuuronnsawa at 15:52

2008年12月13日

500  私の源氏物語

500  私の源氏物語   08.12.13

高校2年生だったと思う。
ある秋の日の朝、前日、父親を亡くした少女が、家の前で落ち葉を燃やしていた。
自転車で近くを通り、後ろ姿を見かけながら、そばへ行って声を掛けようと思った。
しなかった。何度も引き返そうと思ったが、しなかった。

1時間目は、国語の古文だった。源氏物語の一節の朗読と解釈が、私に当てられた。
「限りあれば、例の作法にをさめたてまつるを、母北の方、「おなじ煙にも、のぼりなむ」と、泣きこがれ給ひて、御送りの女房の車に慕い乗り給ひて、愛宕といふ所に、いといかめしう、その作法したるに、おはしつきたる心地、いかばかりかはありけん。」
桐壺の更衣の葬送の場面である。

このときほど、真面目に、朗読し、解釈して、自分の分担を果たしたことはない。
その授業が終わったら、私は学校から去った。少女は、もう家の前にいなかった。

帝は、その後も桐壺の老母を見舞う。有名な場面がある。
「野分たちて、にはかに肌寒き夕暮れの程、つねよりも、おぼし出づること多くて、靫負の命婦といふを、つかはす。夕月夜のをかしき程に、いだしたてさせ給ひて、やがてながめおはします。かやうの折は、御遊びなどせさせ給ひしに、心ことなる、物の音を掻き鳴らし、はかなく聞こえ出づる言の葉も、人よりは殊なりし、けはい・かたちの、面影につとそひて、おぼさるるにも、「闇のうつつ」には猶劣りけり。」

源氏物語、最初に買ったのは「山岸徳平」、現代語訳でないから、GIVE UPした。
次は、「与謝野晶子」の現代語への訳。
昨年、金森久雄先生に勧められて、田辺聖子の「新源氏物語」を読んだ。
そのあと、与謝野源氏を読み直した。

12月9日、日経のエコノミスト懇親会に出席した。
株価予測で3等賞に入り、表彰された。
当たったとは言えない恥ずかしい予測である。

金森久雄先生と、「宇治十帖」は紫式部が書いたかどうか、の論争をした。
それは、楽しい時間であった。

源氏物語は1000年、この「茶話」は漸く500回にたどりついた。
  
Posted by kinnyuuronnsawa at 13:25

2008年12月09日

499 東京の庭園 報告

499 東京の庭園、報告    08.12.09

このところ、しきりに 都内の庭園に行ってみた。
11月15日 旧芝離宮恩賜庭園、浜離宮恩賜庭園、
11月23日 旧岩崎邸庭園、旧古河庭園、六義園、小石川後楽園、
11月28日 殿ケ谷戸庭園、東京たてもの園
12月1日 北の丸公園
12月2日 皇居東庭園
12月3日 安田庭園

1) 都立庭園のうち、いくつかは、旧岩崎家の所有であった。安田、古河のもある。
財閥の存在感は、こうして、今も消えていない。
それにつけても、戦後の企業オーナーの残した庭園を、わたしは知らない。

2) それ以上に、皇居があって、今も、あるがために残っていて、開放されている庭園や景観がある。もっと、開放すべきである。1周、数kmの中は、世界に誇れる遺産である。

3) 武蔵野は消えてしまったが、植物園のごとく、いくつかの庭園に自然林のように残っていた。庭園を歩くことは、歴史の懐旧でもある。岩が変わらないのもありがたい。

4) 江戸城は本丸が焼けても再建しなかった、なんという英断だろう。誰が決めたかは知らない。戦後に再建しなかったのも、その英断の重みがあったからであろう。

5) 六義園、小石川後楽園など、紅葉のピークでは、巡回路は歩けないほどの人ごみだった。ところが、12月1-2日の皇居隣接公園は、雨模様でもあり静寂であった。
これがよい。この二つは無料、他の都立庭園でも、シニアは70円―75円で入園できる。
これでいいのだろうか。膨大な維持費が掛かっていると思う。

6)東京の豊かさを思う。他の府県にくらべて圧倒的に豊かな文化遺産がある。
わざわざ、京都へ行かなくても、ここにも歴史があり、文化、芸術がある。

昨日は、大東亜戦争が始まった、12月8日だ。
のんびりと、こんなことを書いているのは申し訳ないと思う。

庭園ばかりでなく、12月3日、 被服廠跡、関東大震災の記念堂と、同じ場所を襲った、大空襲の聖地へ行った。これも、いつまでも残してほしい。
  
Posted by kinnyuuronnsawa at 09:00